2013年
11月
21日
木
こんにちは、ロルファーの中村真之介です。
サッカー日本対ベルギー戦の逆転大金星に加えて、それと比べると地味ではありますが、地元山梨のヴァンフォーレ甲府の天皇杯ベスト8進出で、一人興奮のるつぼです。
甲府の前節はホーム札幌戦でした。
ユニホームの「はくばく」と「白い恋人」ではどっちがどうなのか、相変わらずどうしても気になってしまうのですが、今回もパトリック選手が大活躍でした。川崎から移籍してから調子がいいですね。
次戦は広島です。
どちらもひいきのチームなので、できることなら一緒に勝ち上がってほしいのですが、どちらが勝っても喜べるから今冬の私は幸せだと思うことにします。
さて、今回は、クリエーターのように、坐って作業する時間が長い方へ、より楽に、より疲れにくくなるようなコツをお知らせします。
①まず、今坐っているイスの座面の上にのっている、2つの骨(「坐骨」)を見つけてください。
座面に向かって出っぱった、凸状の形をしています。
②見つけたら、一方の坐骨の下に同じ側の手のひらを差し入れます。
手のひらを坐骨と座面でサンドイッチするかっこうです。
③そのまま、ゆっくりと、身体全体を丸めたり反らしたりして、その坐骨を手の上で転がすようにしてください。今までにやったことがないくらいゆっくりとしたペースで、1、2分ほど続けます。
(※ この時、腰やお腹の筋肉で骨盤のウエスト側を動かすのではなく、あくまでも手のひらの上の坐骨から上へと動きが伝わっていくのがポイントです。)
ここで重要なのは、無自覚に動くのではなく、「今、坐骨のどこが、手のひらのどこに触れているか」、その変化にできるだけ細かく意識を向けながら動くことです。
④今度は、坐骨の左右が触れるように、上体を左右に軽く動かしてください。
③と同じように、意識を向けながら動きます。
⑤終わったら、手のひらを外して、坐り直してください。
坐骨が座面にのっている感覚、腰の緊張、左右の肩の楽さ、呼吸の深さなど、なにか気がつくことはありますか?
坐骨からは、下に向かって太ももの裏へ、そして外側に向かってお尻の外側へと、大きく2方向へ筋肉が伸びています。
長時間坐っていると、坐骨の周囲が緊張して、それによって、太ももの裏とお尻が固くなります。
結果として、がに股で猫背の姿勢をとりやすくなります。
この姿勢は、お腹側はつぶれて力が抜けているので、一見楽そうにも思えますが、坐骨周辺、そして腰にかかる負担はその分増えます。
さらに、胸が落ちて呼吸も浅くなり、肩が前方に引っ張られて、腕が重たくなります。
このまま作業を続ければ続けるほど、この傾向は強化されます。
やがて「仕事どころではない!」と、その中の一部の方は、整体やマッサージ、ロルフィングを受けに来られることになります。
このような快適ではない姿勢の連鎖は、頭の中のTODOリストに「姿勢をよくする」を加えるだけでは、なかなか根本的に改善されません。
繰り返し腰や臀部の緊張をほぐしてもらうことも、それと大きな違いはありません。
重要なのは、無意識的な身体の使い方を見直していくことです。
それは決して難しいことではなく、「今、その時の身体の状態に、普段よりも少し丁寧に注意を向ける」だけです。
ただ今回ご紹介したように、身体を変えるような注意の向け方にはちょっとしたコツがあることも事実なので、それをRolfing Coloreのクリエータ向けワークショップで直接ロルファーがガイドしています。
これから何回かに分けて、私からその内容の一部をご紹介していきます。
ご質問やご感想などあれば、お気軽にお知らせ下さい。
2013年
8月
10日
土
こんにちは、ロルファーの中村真之介です。
本日は、8月3日に開催された、第2回クリエーター向けワークショップの後半のレポートをお送りします。
前半のレポートはこちらから。
前半のイールディングに続いて、後半は身体のつながりにフォーカスし、「アナトミートレイン」のコンセプトとそれを使ったエクササイズをご紹介しました。
※「アナトミートレイン」とは
・アメリカの公認ロルファー、トム・マイヤースによる人の姿勢と動作に関する理論
・頭から足まで、また中心部から末梢までを結合しながら人体を蛇行する、骨と筋膜の連結を「線路」にたとえた
・この「線路」上を力が伝わることで、身体が全体として安定し、動作が連動する
一つめのテーマは、「目と舌の緊張を解放し、頭と首から下の間のつながりを引き出す」です。
目と「ぼんのくぼ」の奥にある筋肉は協調して働いているため、ふだん目を大きく動かすことがなかったり、動かす方向に偏りがあったりすると、その筋肉もそれに合わせて緊張します。
「ぼんのくぼ」の奥の筋肉の緊張は、浅後線に影響し、背面全体を使って身体を伸びやかに支えることが難しくなります。
舌は、深前線の端にあたります。
舌の筋肉の緊張は、その土台である舌骨を経由して、横隔膜や大腰筋に直接的に影響します。
横隔膜や大腰筋が緊張すると、身体を起こして座りにくくなり、胸が落ちて骨盤が後ろへ傾き、いわゆる猫背の姿勢をとりがちになります。
ここでは、身体への気づきを大事にしながら、目や舌を丁寧に動かすエクササイズをしていただきました。
エクササイズの後、参加者の方たちは、「背骨のしなやかな動きを感じた」り、「力みなくすっと床に乗るように立てる」ようになったそうです。
二つめのテーマは、「手掌から、身体の左右を統合する」です。
手は腕線によって体幹へ、さらに螺旋線によって対側の半身へとつながっています。
手掌は体幹のインナーマッスル(安定筋)との関係が深く、手から体幹、さらには反対側の股関節までのつながりを引き出すことで、左右半身が動的にバランスします。
ここでは、手から肘、肩胛骨、胸郭、股関節へと感覚を順番につなげていきました。
参加者の方たちは、「プッシュアップで関節につまり感がなくなった」、「腕だけでなく、全身がつながって動く」などに気づかれたようです。
後半のこのワークショップでは、参加者の方たちの熱心で積極的な姿勢と、繊細な身体感覚のおかげで、その場で新しいアイデアを引き出していただきました。
本当に感謝しています。
企画、準備から当日の運営までを共有した、吉田さんと福崎さんにもこの場をお借りして、お礼の気持ちを伝えたいと思います。
ありがとうございました。
次回は秋を予定しています。
ご希望の方には、詳細決定後にご連絡をさし上げます。
下記のリンクからご登録下さい。
http://rolfing-shibuya.jimdo.com/contact/
2013年
8月
09日
金
こんにちは!ロルファーの吉田哲正です。先日行ったワークショップの様子を報告したいと思います。
いい天気でした!
ずっと暑い日が続いていましたが、この日は思いのほか過ごしやすかったです。会場の窓から外を見るとこんな風景が広がってました。展望がよく遠くまでよく見えます。遠くに見えるのは目黒でしょうか、中目黒でしょうか。
さて、今回のワークショップテーマは「持続可能な身体」。そもそもコローレは社会性あるテーマの実験ユニットであるので、社会テーマとして「都市と身体」というちょっと難しげな大きなテーマを出していました。その為、クリエイター向けの企画としては、立ち上げた当初から定期的に取りあえげていきたいテーマでもありました。
クリエイティブワークに携わる人たちにとっては、制作ごとの集中作業が断続的に起こり、その為クリエイティブワークを続けていける、楽で自由な身体を持続していく身体は不可欠なものだと実感していたからです。
クリエイターさんは、通常クリエイティブに対する想いやイメージが強いので、なかなか身体に目を向けたり、意識する機会も多くありません。発想力の豊かなクリエイターさん達にロルフィングの技法やリリースを紹介し、身体という視点を取り入れてもらいたい。そしてその傍ら、ロルフィングを新しい視点から見たり、楽しんでもらおう、表現したりして貰おうと。そんな遊び心もあり始めたのがこのクリエイター企画でした。他の企画も秋以降実施する計画ではありますが、引き続きクリエイター向け企画は続けていきたいと思っています。宜しくお願い致します。
前置きが長くなりました。
ワークショップの方は、クリエイターさん達との、自分の制作の話や、作品、また日々の身体との付き合い方、など冗談のような雑談のような真剣なような話から始まりました。
この日は身体に対する着眼点として、ロルフィングでいう「イールディング」のワークを紹介しました。
イールディングは、委ねていくこと。投げやりにだらーっと委ねるのでなく、意識して積極的に委ねていくこと。
意識を傾けたり、また頭が捉えている意図や意味から外れて今の感覚で感じ直していくと、身体と感覚はどういう風に変化するか?そんな感じです。
これをクリエイターさんたちが普段酷使しがちな身体の部位でもある、「目」「手」そして「背骨から全身」という3つの切り口で感じて貰いました。
さすがはクリエイターさん、ソロワークでも、ペアワークでも、体感、理解力とも素晴らしい。次々と自分の言葉で形にしてくれます。
ペアワークも体験してもらいました。自分のワークでの変化の大きさに驚かれていました。
当日の参加者のお一人のライターさんから感想を頂いていますのでご紹介します。
ライターという仕事は、とにかく目と肩に負担がかかります。今回のワークショップでは、ひとりでできるワークが特に役立ちました。それは、ライターに限らずクリエイターならば大半の人が酷使する目と手に関するワークだったからです。どちらのワークにも特別な機材は必要なく、家庭や事務所において、短時間で実行できるものでした。
実際にワークをやってみて、確かに感じ方が変わります。固まってしまった部分を緩めることで視界や身体の軽さが変わるのは、不思議な感覚でもありました。ワークショップという場の雰囲気で「変わった気がする」と思っただけでないことは確かです。講習後数日してから仕事場で同じことをやってみたのですが、当日と同様に効果がありました。
ロルファーさんの教え方が上手だったことと、ロルフィングという技術がしっかりした理論のうえに成り立っていることを実感しています。
窓の外の風景も、鮮やかに、そして大きく映ってました。
でも写真では同じでしょうかね(^^)
参加者のセンセーションも多く、良いワークショップでした。次回は秋に予定しています。
ご案内ご希望の方には詳細決定時にご連絡さし上げます。
下記から登録お願いします。
http://rolfing-shibuya.jimdo.com/contact/
2013年
7月
10日
水
こんにちは、ロルファーの中村真之介です。
あっけなく梅雨が明けたと思ったら、突然猛暑の日々ですね。
夏バテせず、お元気にお過ごしでしょうか?
私は今年、昨年までほど暑さを不快に感じることがなくなり、それはなぜだろうと考えていたら、昨年の冬から冷たいものを極力口にしないように心がけてきたことが思い当たりました。
暑い日でも、できる範囲で常温や温かいものをとるようにすると、内臓をいたわることができ、かえって身体は楽になるかもしれませんね。
さて、本日は、8月3日に開催される、第2回「クリエイターのためのロルフィング®ワークショップ」の具体的なテーマ、ワークについてお知らせします。
前半のワークショップ①は、前回と一部内容が重なりますが、テーマを変え、新しいワークを取り入れてもいますので、また違った体験をしていただけると思います。
前回ご参加いただいた方も、ぜひまたご検討ください。
ワークショップ① 「持続可能な身体 (Sustainable Body) 」を考える。
●持続可能な身体とは
●外の世界を目で見るように、身体の中にも意識を傾ける
●制作作業で負担がかかるところを楽にしていく
【Work1「目」に着目する】
【Work2 「背骨から全身」に着目する】
【Work3 「手」に着目する】
後半のワークショップ②は、前半をふまえて、より全身がつながった状態で、身体を支え、動けるようになることを目的としています。
そのために、つながりを分断している部位をゆるめて、同時にその部位の身体感覚を育てていきます。
身体をつなげている重要な要素の一つとして、筋膜のライン(「アナトミートレイン」)に着目します。
点と点の足し算ではなく、身体の中のラインを使って動く感覚が引き出されると、姿勢と動作は自然と変わっていきます。
ワークショップ② 「持続可能性(Sustainability)から全体性へ(Wholism)へ」
●「アナトミートレイン」とは
●ラインの末端の重要性
●ラインの感覚をどう引き出し、育てていくか
【WORK1 目と舌で、身体の上下をつなげる】
【WORK2 顔とすねで、身体の前後をつなげる】
【WORK3 指と手首で、身体の左右をつなげる】
詳細は、こちらをご覧ください。
各ワークショップ単独でのお申し込みも、大歓迎です。
2013年
6月
20日
木
こんにちは、ロルファーの福崎道です。
Rolfing colore(ロルフィングコローレ) の主催者であり、ワークショップの企画もしています。どうぞよろしくお願いします。
さてさて、突然ですが、先日東京ミッドタウン・デザインハブの企画展「日本のグラフィックデザイン2013」に行ってきました♪♪
六本木で解剖学の勉強会に参加した後に訪れたのですが、300もの作品が展示されているのにナント無料!!
ちょーおすすめです(笑)
「なぜ?どうしてこんなおもしろい作品が作れるの?どこからこのアイデアはやってきて、どうやって形にしているの?」 と好奇心が沸々と湧くままに楽しめました。そして、「制作と身体との関係性」も追わずにいられないロルファーとしての大切なテーマであることに気づかされました。
今、Rolfing coloreは第2回クリエイターのためのロルフィングワークショップに向けてミーティングを重ねています。楽しみにしてくださっている方には、もうまもなくお知らせできる見込みですので、しばしお待ちくださいね☆
と、その前に。。。。。 5/25(土)に開催された第1回目の実施レポートをしたいと思います。遅いうえに前置きも長いっていう。慣れてない感じがばれちゃってますが大目に見てください〜
当日は、グラフィックデザイナーや照明デザインに携わる方や、アクセサリーデザイナーや彫金師の方々にご参加いただきました。
まずは自己紹介から。
どんな制作をされているか、普段の制作の中で身体に関して気になっていることなどをシェアしていただきました。
クリエイターの皆さんの知られざる制作の様子や身体の使い方を垣間見ることができて嬉しかったです。
作品を持参していただいた方には、合わせて作品紹介もしていただきました。実は、この瞬間を心待ちにしていた私。参加者の皆さんと一緒に「かわいい〜」と大盛り上がり。
当日のプログラムでは主に3つのワークをご紹介し体験していただきました。
【Work1】 「目の声」を聞いてみよう
【Work2】 全身をゆだねてみよう
【Work3】 座ってゆだねよう
まずはセルフワークで、目の動きを感じた後、ペアになって身体の重さをゆだねながら全身のつながりを作っていきます。
皆さん、ロルフィングは初体験ということでしたが、とっても素晴らしいワークをされていました!
ワークの後には、歩きながら変化をたしかめて行きます。「視界が広がって見えやすくなった」「肩がすとんと楽になった」「呼吸が深くなった」などなど感想をシェアしていただきました。表情も柔らかくなっていますよね♪
変化を味わいながら、最後は簡単にラフを描いていただきました。
「いつもよりも伸びてる」「手までの距離が長い」「やろうと頑張らなくてもするすると描ける感じ」。。皆さん、普段との違いを感じていただけたようです。
このワークショップでは、ロルフィングの体験を通じて得られた身体への気づきが、制作にどのように活かされるのかということを参加者の皆さんと探求して行きました。皆さんから感想をいただけて、あらためてロルフィングの力を感じています。
最後に、ご参加いただいた皆さんへ。。。
制作中に身体の不具合や緊張を感じたら、ちょっと時間を取って自分の身体に意識を向けてみてくださいね。ゆだねる感覚を使って、身体を休めて行きましょう。呼吸が深く、ゆっくりと全身に行き渡る感覚を思い出してみてください。
きっと新鮮な心地で制作と向き合えるはずです。
それではまた、次回のワークショップでお会いできるのを楽しみにしています〜♪♪♪